ビズリーチのロゴ制作の過程で注目したのは、「ビズリーチ」という名称でした。ビジネスとリーチ、ふたつの単語を掛け合わせた造語ですが、特に“リーチ(REACH)”が核だと考えました。ビズリーチが社会に新しく提案しようとしていた“自ら手を伸ばしてチャンスをつかむ”姿勢。求職者が対価を払って自ら転職にコミットするという“主体性”が集約された言葉だからです。主体的に転職に挑み、成し遂げてこそ、本当の意味でのキャリアアップをつかむことができるもの。その主体性の提案こそが、ビズリーチの存在意義だと考えました。
さらに、会話を重ねる中で社長の南さんから出た「ビズリーチはエグゼクティブだが、ラグジュアリーではない」という言葉がデザインの方向性を決定づけました。豪華や贅沢を彷彿させる「ラグジュアリー」。一方、実行や遂行などの意味をもつ「エグゼクティブ」は、「質実剛健な上質」を連想させる。つまりは機能的であり実用的。そうして私の中で「ビズリーチとは、リーチをスマートに実現するサービスである」というコンセプトが決まりました。